2019年04月25日

5月園だより



   5月園だより


♪春の小川はさらさらいくよ、岸のスミレやレンゲの花に、

姿優しく、色美しく、咲けよ咲けよと、ささやきながら〜♪

皆さんよくご存じの唱歌“春の小川”ですが、この歌を彷彿とさせる景色が、この厚木にはまだまだ沢山見られます。先週末、恩曾川のほとりに鯉のぼりが気持ちよくはためき、その川縁を散策する親子の姿を見かけて、なんて美しい風景だろうか、と心から感じ入りました。図らずもその日の午後、ある老人ホームで開かれた学園の卒園児達が出演したバイオリンのコンサートで、この歌をお年寄りの方達と共に唄う機会に恵まれ、この国には美しい景色を美しい言葉で称える文化があり、誰もが一緒に口ずさむ事が出来る歌として、存在しているということに感動しました。今はあまり歌われることがなくなりつつあるようですが、私たちの故郷を大切に思う気持ちと共に継いでいく豊かな心、感性を子ども達に少しでも伝えていきたいと感じました。

 さて、幼稚園の子ども達の姿へ目を移すと、園庭で泳ぐ鯉のぼりの下で思い思いのあそびに吸い込まれるように、意識が向く子どももいれば、まだ、お母さんの姿を追い求める気持ちが切り替えられず、先生につれられて園庭を散歩したり、チャボやウサギに餌をやりに出て、気分を持ち直している姿も見かけます。そんな子ども達にとっては、まもなく長いお休みに入りますので、少し園生活から離れたことで、また、お家のペースに戻ることになるかもしれません。けれど、あまり心配することは無いと思います。入園してからたった数週間でも、「自分で見る、自分でやる」という経験は お子様が確実に前に進む力になっているはずです。今までの、「やってもらうことや、やらされること」とは違う「自分が」という意識への変化が「自我」」の獲得への一歩だと思いますし、新しい世界へ一歩踏み出すことに、不安を感じ、抵抗し、躊躇する姿も実は、成長の証、と受け止めていただければと思います。

さて、少し堅い話になりますが、幼稚園の教育目標はご存じの通り、『心豊かにたくましく』です。この言葉には、具体的に3つの柱が添えられているのですが、最初に「豊かな感性に裏付けられた、健やかな心と身体を持った子ども」とあります。これは、子ども達が自分のやりたいことに向かって心と身体を十分に働かせ、見通しを持って行動が出来るような園生活、環境の中で、子ども達自らが健康で安全な生活を作ろうとする意思を育てることであると考えております。そして豊かな感性の育ちの為には、本来、人間の持つ「好奇心」というエネルギーを充分に働かせる経験をこの幼児期にすることで、子ども一人ひとりの「感じる心、動く心、健やかな心」を育むことができると考えております。純粋にわき上がる好奇心が新しい世界の扉を開け、前に進み、物事を動かす原動力となり、人類の歴史を作ってきたとも言えるのではないでしょうか。そう考えると幼児期は、子どもの好奇心が認められ、それを、より高める経験をすることで、子ども達は充実感をもって一日一日を積み上げていくことが出来るのです。そして、そんな日々が、より良く生きようとする力を子ども達の心の中に育むのだと考えます。だからこそ、私たちの幼稚園生活の中心に、子どもの「主体的なあそび」があるのです。「幼児教育は主体的なあそびを通して行なわれる」と新教育要領にも記載されておりますが、『あそび』の質がこれからの幼児教育で最も注目されているところではないでしょうか。「与えられたことを言われたとおりにやる」「繰り返し練習し、興味の無いことでも出来るまで」「個性や違いを埋没させられる」このような指導は幼児教育ではありません。

質の高い幼児教育をこれからも問い続け、36年前に制定した学園の教育目標と、新しい幼稚園教育要領の求める幼児教育との整合性を確認し、検証していきたいと考えております。

posted by みどり次郎 at 15:41| Comment(0) | 園だよリ
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