2019年05月28日

6月園だより

6月園だより




先週末からの気温は、5月での観測史上で最も高い気温を観測しました。幼稚園でも先週末には急きょ砂場の遮断シートを、例年より1ヶ月以上早く設置をしました。今年は異常気象に注視し、子ども達の安全に配慮をしていきたいと思います。

さて、今月も少し園の教育目標と新幼稚園教育要領についてのお話をしたいと思います。

これからの日本の教育が、幼児教育からスタートして小学校以降の教育との接続が図られる事になった中で「かかわり」が重要なキーワードになるかもしれません。今後、学校と社会が連携・共同しながら新しい時代に求められる資質・能力をより良い社会を創る担い手としての子ども達に育むことが求められていることからも覗えます。この資質能力には3つの柱があるのですが、その中のひとつに「学びに向かう力・人間性」の育成とあるのですが、心情、意欲、態度が育つ中で、いかに「より良い生活を育むか」ということが求められているのです。学園の教育目標の中では、「自分の力で考え行動できる積極的で粘り強いこども」の項目にとても関連するところだと考えております。子ども達は、入園や、進級して新しい環境になり、誰もが周りを探りながら自分の居場所や興味のあることを見つけつつあるところだと思います。そこで必ず出会うのは「もの・事・人」との出会いであり、「かかわり」です。どの子もが、それらとのかかわり方を、自分なりに模索したり、先生に助けてもらいながら、触れてみたり、関わってみたりを繰り返している毎日です。

そこでは葛藤も、戸惑いもあるのですが、自由な遊びとその遊びを介して出会う仲間との中で、様々な「かかわる経験」を積んでいるのです。子ども達は自分で考えながら試行錯誤し、主体的にかかわることを学び、自分らしさ(人としてのオリジナリティ)を創るために幼稚園生活を過ごしているのです。昨今、世界的に求められている教育観は、幼児教育にその基礎が培われると言われています。そして、幼児教育の基本は遊びを通して行なわれるものなのですが、つまりは、幼児期に質の高い本当の意味での「あそび」の環境が求められているのです。幼児教育で言うところの「あそび」とは、子ども達の好奇心に基づいた行動とも言えるでしょう。更に、自ら興味を持ってかかわり、取り組むあそびには,必ず繰り返しがついてくるのです。飽きることなく繰り返す中で、物事の変化に気づき、その面白さを追求する中で、自分なりの達成感に出会うことが出来るのが「遊び」です。まさに粘り強く探求することに面白さを感じながら子ども達は遊ぶのです。

そして、6月も中旬頃には梅雨の季節を迎えます。この時期はどうしても室内での活動が多くなりますので、そうなると子ども達のエネルギーが発散しづらくなって、トラブルのもとになることが予想されます。特に年齢が低い子ほど、まだ言葉で気持ちを伝えることが出来ないために、ついつい手が出てしまう事もあります。そこで、雨上がりやお天気の日には積極的に外に出て、絵の具のぬたくりなどの開放的な活動や、園で飼育している生き物との触れあいを楽しむことで、気持ちの発散が出来る様にしたいと考えています。また、この季節ならではのカタツムリやダンゴ虫、或いは可愛い草花など、身近な自然観察などを楽しみたいと思います。一方室内での生活も大切にしていく為に、室内のコーナーを充実させ、クレヨン、絵の具、粘土などが自由に触れることが出来たり、ハサミ等の道具を使って活動する経験も出来る様に環境を整えていきたいと思います。

また、気候の変わり目でもあり、新しい生活での疲れも出てくるこの時期、お子さんが体調を崩したり不機嫌になったりすることがあります。時には一週間が長く感じる事もあるかもしれませんので、ご家庭でもあまり神経質にならないで、我が子の体調をしっかり見極め、時にはゆっくり登園させたり、休ませる等細かい心遣いで接してあげましょう。

そして、この時期になりますと、年長児は行動に確かさが見られるようになり、年中児も遊びの趣向がはっきりしてきて、好きな事にはある程度集中して取り組むことが出来る様になってきます。そして年少児に於いても保育者を意識しながら、少しずつ自分の気に入った遊びを見つけて、遊び始める姿を見ることが出来ます。このように各々に園での生活に安定感が出てきた半面、先ほども触れたように、遊び道具の取り合いなどで喧嘩に発展する事もあります。それは此れまで家庭の中では他人に邪魔されなかった子も、幼稚園では思い通りに行かない事があることで、社会性の芽生えであったり、少しずつ他者を意識しその子なりに相手を友達として認めていく大切な過程でもありますので、じっくり構え温かく見守りたいものです。保育者も最低限の仲介役に留め、本人同士で解決できるような導きが出来たらと考えます。また、わらべ歌等の縦割りの活動や、わくわく広場で未就園の子ども達が遊びに来た時の年長児達は、小さい子たちに対して親愛の気持ちを持って優しく接する姿を見せてくれます。小さい子との関わりをたくさん経験することによって、相手が喜んでくれたとか、年少・中児も年長児から優しく教えてくれたということで、僕も仲間と認めてくれたんだという自覚が生まれます。こんな経験を幼児期に数多くすることで、達成感や感動を感じるだけでなく、コミュニケーション力という社会性も育っていくのではないでしょうか。

posted by みどり次郎 at 15:02| Comment(0) | 園だよリ

2019年04月25日

5月園だより



   5月園だより


♪春の小川はさらさらいくよ、岸のスミレやレンゲの花に、

姿優しく、色美しく、咲けよ咲けよと、ささやきながら〜♪

皆さんよくご存じの唱歌“春の小川”ですが、この歌を彷彿とさせる景色が、この厚木にはまだまだ沢山見られます。先週末、恩曾川のほとりに鯉のぼりが気持ちよくはためき、その川縁を散策する親子の姿を見かけて、なんて美しい風景だろうか、と心から感じ入りました。図らずもその日の午後、ある老人ホームで開かれた学園の卒園児達が出演したバイオリンのコンサートで、この歌をお年寄りの方達と共に唄う機会に恵まれ、この国には美しい景色を美しい言葉で称える文化があり、誰もが一緒に口ずさむ事が出来る歌として、存在しているということに感動しました。今はあまり歌われることがなくなりつつあるようですが、私たちの故郷を大切に思う気持ちと共に継いでいく豊かな心、感性を子ども達に少しでも伝えていきたいと感じました。

 さて、幼稚園の子ども達の姿へ目を移すと、園庭で泳ぐ鯉のぼりの下で思い思いのあそびに吸い込まれるように、意識が向く子どももいれば、まだ、お母さんの姿を追い求める気持ちが切り替えられず、先生につれられて園庭を散歩したり、チャボやウサギに餌をやりに出て、気分を持ち直している姿も見かけます。そんな子ども達にとっては、まもなく長いお休みに入りますので、少し園生活から離れたことで、また、お家のペースに戻ることになるかもしれません。けれど、あまり心配することは無いと思います。入園してからたった数週間でも、「自分で見る、自分でやる」という経験は お子様が確実に前に進む力になっているはずです。今までの、「やってもらうことや、やらされること」とは違う「自分が」という意識への変化が「自我」」の獲得への一歩だと思いますし、新しい世界へ一歩踏み出すことに、不安を感じ、抵抗し、躊躇する姿も実は、成長の証、と受け止めていただければと思います。

さて、少し堅い話になりますが、幼稚園の教育目標はご存じの通り、『心豊かにたくましく』です。この言葉には、具体的に3つの柱が添えられているのですが、最初に「豊かな感性に裏付けられた、健やかな心と身体を持った子ども」とあります。これは、子ども達が自分のやりたいことに向かって心と身体を十分に働かせ、見通しを持って行動が出来るような園生活、環境の中で、子ども達自らが健康で安全な生活を作ろうとする意思を育てることであると考えております。そして豊かな感性の育ちの為には、本来、人間の持つ「好奇心」というエネルギーを充分に働かせる経験をこの幼児期にすることで、子ども一人ひとりの「感じる心、動く心、健やかな心」を育むことができると考えております。純粋にわき上がる好奇心が新しい世界の扉を開け、前に進み、物事を動かす原動力となり、人類の歴史を作ってきたとも言えるのではないでしょうか。そう考えると幼児期は、子どもの好奇心が認められ、それを、より高める経験をすることで、子ども達は充実感をもって一日一日を積み上げていくことが出来るのです。そして、そんな日々が、より良く生きようとする力を子ども達の心の中に育むのだと考えます。だからこそ、私たちの幼稚園生活の中心に、子どもの「主体的なあそび」があるのです。「幼児教育は主体的なあそびを通して行なわれる」と新教育要領にも記載されておりますが、『あそび』の質がこれからの幼児教育で最も注目されているところではないでしょうか。「与えられたことを言われたとおりにやる」「繰り返し練習し、興味の無いことでも出来るまで」「個性や違いを埋没させられる」このような指導は幼児教育ではありません。

質の高い幼児教育をこれからも問い続け、36年前に制定した学園の教育目標と、新しい幼稚園教育要領の求める幼児教育との整合性を確認し、検証していきたいと考えております。

posted by みどり次郎 at 15:41| Comment(0) | 園だよリ

2019年04月15日

4月の園だより


  園だより



 1日に「平成」に代わる新元号が「令和」と発表されました。特に新入園児の子ども達にとっては、今後の人生の中でこのことが話題に上がることがあるのではないでしょうか。ところで、この令和という意味は、いくつか見解があるようですが、その一つに「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」とあります。現代社会全体が

個人主義的傾向に向かう印象がある中で、お互いが心を寄せ合って平和を尊ぶという意味が

新元号の中に込められているということで、新しい時代に相応しい元号に思います。そしてその元号の下で、人生の中で最も大切な幼児期を過ごすことになる子ども達が健やかに成長していくことを心から願います。

さて、いよいよ平成31年度(令和元年)が始まりました。保護者の皆様にとっては、心待ちにしていた入園・進級ではなかったでしょうか。しかし、当の子ども達も同じ想いかと言えば、決してそうとは限らないかもしれません。特に新入園の子ども達にとっては、これまでお母さんやお家の人と一緒に、数回あそびに来たことのある幼稚園に,これからは、一人で毎日通わなければならないということを、お家での何気ない日常の会話から、当の本人は、しっかり理解していますので、その事を楽しみと感じるか、大きな不安を感じるかは、一寸した事なのですが、周囲の大人達の接し方で変わってくるのではないでしょうか。ここは、お子様を受け入れる幼稚園側も、細やかな心配りをしながら、また保護者の皆様にもご協力いただきながら、上手に導きたいものです。子どもは本来好奇心の塊ですし、周りの様子も観察していますので、園生活で出会う生き物の存在や、先生達の姿、他の子ども達の様子にも気づいて、自分なりに心を開くきっかけになるものに出会えるかもしれません。そして、少しでも興味の向いたことや面白そうだと感じると気持ちの転換が図れるのです。泣いてばかりいる姿を見ると親としては切なくなりますが、そのような状態はいつまでも続く事はありません。自分でやってみた、触れてみたと言う経験が積み重なるうちにいつの間にか、幼稚園生活が自分のものになっていくのです。進級児についても同じことが言えるでしょう。クラス、友達、先生と新しい出会いは楽しみでもありますが、緊張や戸惑いもあるかもしれません。けれど、今までの経験がある子ども達にとっては、園生活のペースを取り戻すにはそれほどの時間はかからないでしょう。担任は新入園児はもちろんのこと、進級児達、一人一人の思いにも心を配り、園でのあそびや新しい友達との出会いが、今まで以上に楽しいものと感じられるように環境を整え準備をしておりますので、ご安心ください。

また、幼稚園がスタートするという事は“集団生活が始まる”という事です。此れまで自分のペースで生活できていたものが、これからは幼稚園の生活のリズムに自身を合わせていかなくてはなりません。それだけでなくお母さんの代わりである担任も、何時でも自分の事だけを見ている訳ではありません。クラスに30人のお友達が有れば、お話を聞いてもらえるのがいつでも最初とは限らない訳です。お話も此れまではお母さんが自分に合わせてしてくれていたものが、これからは自分も含めクラス全体に向かって話をするのですから、時には大きな不安を感じるかもしれません。玩具に於いても同じで、限られたものを皆で使う訳ですから、時には一つのものをお友達と取り合う事もあるかもしれません。そうならない為には数を増やせばいいのではないかといった考え方もあるかもしれませんが、それでは集団生活を送る意味がなくなってしまいます。それらの一つひとつを自分の中で整理し、納得していくことが自身の成長に大きく寄与する事になるのです。

また、今月の下旬まで午前保育になりますが、其れでも子ども達にとっての数時間は、心身ともに疲れる事が容易に考えられますので、帰ってきたら温かい声掛けと合わせて抱きしめて頂けたら、また翌日へのエネルギーになるのではないでしょうか。

最後に、全日本私立幼稚園連合会が提唱しています「早寝早起き朝ごはん」の実践もよろしくお願い致します。(早めに睡眠に入る事により、成長に欠かせないホルモンが体内に分泌されます)幼稚園では午前中に主活動が行われますので、活動に意欲的に取り組むためには体の目覚めと同時に、頭が働く為には栄養が欠かせませんので、早寝早起き朝ごはんが幼児期に習慣化する様に宜しくお願い致します。

また、幼稚園での生活の中で、不安を感じたりして、園を嫌がる等の変化や気になる事が有りましたら、何時でも遠慮なく園にご相談ください。楽しい経験、初めての経験、またはいろいろな困難を乗り越えて、一歩ずつ成長する我が子を温かく見守り、援助し、励ましていきましょう。そして、この一年間保護者の皆さまと共に子育てを考え、手を携えあって参りたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。

posted by みどり次郎 at 16:23| Comment(0) | 園だよリ